「歯の黄ばみが気になるけど、歯科医院でホワイトニングするほどではない」「自宅で手軽にケアしたい」という方に人気なのが、ホワイトニング歯磨き粉です。ドラッグストアやネット通販にはさまざまな商品が並んでいますが、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そもそもホワイトニング歯磨き粉は本当に効果があるのか、歯科医院のホワイトニングとは何が違うのかなど、疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ホワイトニング歯磨き粉の効果の仕組みから、選び方のポイント、使い方の注意点までを丁寧に解説します。自分に合ったホワイトニング歯磨き粉を見つけるための参考にしてください。
ホワイトニング歯磨き粉の効果とは?歯科ホワイトニングとの違い
最初に押さえておきたいのが、ホワイトニング歯磨き粉と歯科医院で行うホワイトニングの違いです。
歯磨き粉でできること
市販のホワイトニング歯磨き粉の主な効果は、歯の表面に付着した着色汚れ(ステイン)を除去することです。コーヒー、紅茶、ワイン、タバコなどによる表面の着色を落とし、歯本来の色に近づけることができます。
つまり、歯そのものを漂白して白くするのではなく、汚れを落として元の色に戻すイメージです。もともとの歯の色が黄色っぽい場合、歯磨き粉だけで真っ白にするのは難しいということを理解しておきましょう。
歯科ホワイトニングとの違い
歯科医院で行うオフィスホワイトニングやホームホワイトニングでは、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白成分を使い、歯のエナメル質の内部にまで作用して歯を白くします。日本では、これらの漂白成分は市販の歯磨き粉には配合できません。
・歯磨き粉:表面の着色を除去して本来の色に戻す
・歯科ホワイトニング:漂白成分で歯そのものを白くする
・歯磨き粉の効果:マイルド(着色予防・ステイン除去)
・歯科ホワイトニングの効果:高い(数段階の白さアップが可能)

ホワイトニング歯磨き粉の主な成分と仕組み
ホワイトニング歯磨き粉に配合されている主な有効成分を知っておくと、商品選びの参考になります。
ポリリン酸ナトリウム
ポリリン酸ナトリウムは、歯の表面のステインを浮かせて除去する効果があります。研磨剤のように歯を削るのではなく、化学的に着色を分解するため、エナメル質へのダメージが少ないのが特徴です。さらに、歯の表面をコーティングして再着色を防ぐ効果も期待できます。
ハイドロキシアパタイト
ハイドロキシアパタイトは歯のエナメル質の主成分と同じ物質です。歯磨き粉に配合することで、エナメル質の微細な傷を修復(再石灰化)し、歯の表面をなめらかにします。表面がなめらかになることで光を反射しやすくなり、歯が白く見える効果があります。
ピロリン酸ナトリウム
ピロリン酸ナトリウムは、歯石の沈着を防ぐとともに、ステインの付着を抑える効果があります。着色汚れの予防に有効な成分です。
研磨剤(清掃剤)
シリカやリン酸水素カルシウムなどの研磨剤は、物理的に歯の表面の汚れを擦り落とします。ステイン除去には効果的ですが、研磨力が強すぎるものを長期間使用するとエナメル質を傷つけてしまう可能性があるため注意が必要です。成分別の選び方は以下の記事でも詳しく解説しています。

フッ素(フッ化ナトリウムなど)
ホワイトニング効果とは直接関係ありませんが、フッ素配合の歯磨き粉を選ぶことで虫歯予防の効果も得られます。ホワイトニングと虫歯予防を同時にケアしたい場合は、フッ素配合のものがおすすめです。
ホワイトニング歯磨き粉の選び方|5つのポイント
数ある商品のなかから自分に合ったホワイトニング歯磨き粉を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。
1. 目的に合った成分を確認する
着色汚れの除去が目的なら、ポリリン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウム配合のものを選びましょう。エナメル質の修復と白さの両方をケアしたいなら、ハイドロキシアパタイト配合のものが適しています。
2. 研磨剤の有無をチェック
知覚過敏がある方や歯のエナメル質が薄い方は、低研磨または研磨剤無配合のものを選ぶのがおすすめです。研磨剤の粒子が細かいほど歯への負担は軽くなります。商品パッケージに「低研磨」「研磨剤フリー」と表記されているかどうかを確認しましょう。
3. フッ素濃度を確認する
虫歯予防も兼ねたい場合は、フッ素濃度1,450ppm(成人用の上限)の歯磨き粉を選ぶとよいでしょう。日本歯科医師会も、虫歯予防にはフッ素配合歯磨き粉の使用を推奨しています。
4. 価格帯と継続性を考える
ホワイトニング歯磨き粉の効果は即効性があるものではなく、継続使用して初めて効果を実感できるものです。毎日使い続けられる価格帯のものを選ぶことが重要です。市販品なら500円〜2,000円程度、通販専用品なら1,500円〜4,000円程度が相場です。
5. 口コミだけで判断しない
口コミは参考になりますが、歯の色や着色の原因は人それぞれです。「白くなった」という口コミがあっても、自分に合うとは限りません。成分表示を確認し、自分の目的に合った商品を選ぶことが大切です。


ホワイトニング歯磨き粉の正しい使い方
せっかくホワイトニング歯磨き粉を使うなら、正しい方法で最大限の効果を引き出しましょう。
基本的な使い方
・歯ブラシに1〜2cm程度の歯磨き粉をのせる
・歯を1本1本丁寧に磨く(2〜3分間)
・強い力でゴシゴシ磨かない(エナメル質を傷つける恐れ)
・すすぎは少量の水で1〜2回にとどめる(成分を残すため)
効果を高めるコツ
電動歯ブラシとの併用
電動歯ブラシを使うと、手磨きよりも効率的にステインを除去できます。ただし、研磨剤入りの歯磨き粉と高振動の電動歯ブラシの組み合わせはエナメル質への負担が大きくなるため、研磨剤の少ないものを選びましょう。
着色しやすい飲食物を控える
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなどの着色しやすい飲食物を控えることで、ホワイトニング歯磨き粉の効果を維持しやすくなります。完全に避ける必要はありませんが、飲食後はできるだけ早めに歯を磨くか、口をすすぐことを心がけましょう。
定期的な歯科クリーニングとの併用
ホワイトニング歯磨き粉で日常的なケアを行いつつ、3〜6ヶ月に1回の歯科クリーニングを受けることで、より効果的に白い歯をキープできます。
ホワイトニング歯磨き粉の注意点
ホワイトニング歯磨き粉を使う際にはいくつかの注意点があります。
研磨剤の強い歯磨き粉を毎日使い続けると、エナメル質が薄くなり、かえって歯が黄色く見えるようになることがあります。エナメル質の下にある象牙質は黄色っぽい色をしており、エナメル質が薄くなるとその色が透けて見えてしまうためです。高研磨の歯磨き粉は週2〜3回の使用にとどめ、普段は低研磨のものを使うのがおすすめです。
差し歯やセラミックには効果なし
ホワイトニング歯磨き粉は天然歯の表面の着色を除去するものです。差し歯やセラミック、レジンなどの人工歯の色は変わりません。人工歯の変色が気になる場合は、歯科医院に相談しましょう。
過度な期待は禁物
先述のとおり、歯磨き粉で歯そのものを漂白することはできません。着色汚れを落として本来の色に近づける効果はありますが、もともとの歯の色以上に白くなることはありません。より白い歯を目指すなら、歯科医院でのホワイトニングを検討しましょう。
知覚過敏に注意
ホワイトニング歯磨き粉の使用中に歯がしみるようになった場合は、使用を中止して歯科医師に相談してください。硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなどの知覚過敏抑制成分が配合されたものに切り替えるのも一つの方法です。


海外製ホワイトニング歯磨き粉について
海外製のホワイトニング歯磨き粉のなかには、日本では市販品に配合できない過酸化水素を含むものがあります。個人輸入や海外通販で購入できる場合がありますが、以下の点に注意が必要です。
・日本の薬機法で認められていない成分が含まれている可能性がある
・使用方法を間違えるとエナメル質や歯ぐきにダメージを与えるリスクがある
・トラブルが起きた際に自己責任となる
安全性を考えると、日本国内で販売されている製品を選ぶのが無難です。それでも海外製品を使いたい場合は、事前に歯科医師に相談することをおすすめします。
ホワイトニング歯磨き粉と一緒に取り入れたい習慣
歯磨き粉だけに頼るのではなく、日常的なケアも組み合わせることで、白い歯を長くキープできます。
ストローを使う
コーヒーやアイスティーを飲むときにストローを使うと、歯に直接色素が付着するのを防げます。
食後のうがい
着色しやすい食事の後は、すぐに水で口をすすぐだけでもステインの付着を軽減できます。
デンタルフロスの併用
歯と歯の間の着色は歯ブラシだけでは除去しにくいため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。
参考リンク:日本歯科医師会 歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020
参考リンク:日本臨床歯周病学会


よくある質問(Q&A)
参考リンク:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
