「ゼニュム(Zenyum)って海外発のマウスピース矯正らしいけれど、日本でもちゃんと受けられるの?」「オンラインで完結するサービスなのか、歯医者に通うのかがよくわからない」――そんなところで判断に迷っている方は少なくないと思います。
ゼニュムはシンガポールを拠点とするブランドで、日本では2021年から透明マウスピース矯正の提供が始まっています。オンラインでの無料診断が入り口になっているものの、精密検査もマウスピースの受け取りも歯科医院で行うという設計です。
この記事では、公式サイトで案内されている内容をもとに、プランの構造・対応できる症例の範囲・費用の内訳・治療の流れ・始める前に確認しておきたい点を整理しました。感想を並べるのではなく、自分に合うかどうかを見極めるための材料をまとめています。

ゼニュム(Zenyum)とはどういうサービスか
ゼニュムはシンガポール発のブランドで、日本では2021年に透明マウスピース矯正の提供を開始しています。公式サイトによれば2026年9月で日本展開5周年を迎えるとのことで、参入初期の段階は過ぎ、一定の期間にわたって提供が続いているサービスといえます。
特徴としてよく挙げられるのが、オンラインでの無料診断から入れる点です。ただしここは誤解しやすいところで、オンライン診断はあくまで「適応の可能性を確認する入り口」であり、正式な治療計画は歯科医院での精密検査を経て作成されます。3Dスキャンやレントゲン撮影は実際に来院して受ける必要があります。
また、マウスピースの受け取りも歯科医院で行う流れになっています。通院回数を抑える設計にはなっていますが、一度も歯科医院に行かずに矯正が進むわけではありません。この点を最初に押さえておくと、実際に始めてからのイメージのズレが小さくなります。
オンライン診断は無料で受けられる入り口です。ここで「適応の可能性がある」と出ても、精密検査の結果によって判断が変わることはあります。逆に言えば、まず可能性を確かめるだけなら費用の負担なく試せる、ということでもあります。
マウスピース矯正中は、装置と歯を清潔に保つケア用品があると便利です。
プランの構成と対応できる症例(2026年8月時点の公式サイト情報)
3つのプランに分かれている
ゼニュムのプランは、動かす歯の範囲と症例の複雑さに応じて3つに分かれています。公式サイトに掲載されている内容は以下の通りです。
| プラン | 価格(税込) | 対象 |
|---|---|---|
| ゼニュムクリア | 294,500円 | 軽中度の症例/上下合計で最大20本の歯 |
| ゼニュムクリア・プラス | 545,000円 | 重度の症例/上下すべての歯が対象 |
| ゼニュムクリア・プラス+ | 630,000円 | 複雑な症例/上下すべての歯が対象 |
ここで注目したいのは、プランによって動かせる範囲が明確に切り分けられている点です。標準プランは上下合計20本までの部分的な矯正が対象で、全体を動かす場合は上位プランになります。自分の希望する仕上がりがどのプランに当たるのかは、精密検査後の治療計画で確認することになります。
価格はキャンペーンなどの実施状況によって変動することがあります。この記事の金額は2026年8月時点で公式サイトに掲載されていた内容なので、検討する際は公式サイトで現在の金額を確認してください。
プラン料金以外にかかる費用
総額を考えるうえで見落とせないのが、プラン料金とは別に発生する費用です。公式サイトでは次のように案内されています。
- 精密検査費用:税込22,000円〜33,000円が別途必要
- 追加治療となった場合の追加マウスピース料金:無料と案内されている
- リテーナー(保定装置)の扱い:公式サイトに明確な記載を確認できなかったため、相談時に確認が必要
特にリテーナーは、矯正の総額を左右する要素のひとつです。歯を動かす期間が終わったあと、動かした位置に歯を保つ保定期間が続きます。ここが料金に含まれるかどうかで最終的な負担が変わってくるので、契約前に確認しておきたい項目です。
リテーナーは長い期間毎日使うものなので、清潔に保つための洗浄剤があると手入れが楽になります。
プラン料金だけで予算を組むと、精密検査費や保定期間の費用があとから加わって想定を超えることがあります。「治療開始から保定まで、通算でいくらかかるのか」を相談時に確認しておきましょう。
適応の条件と、対応が難しいケース
ゼニュムの公式サイトでは、年齢の条件として13歳以上で永久歯がすべて生え変わっていることが示されています。成長期の顎の状態が関係するため、この条件は最初に確認しておきたいところです。
症例の範囲については、標準プランが軽中度、上位プランが重度・複雑な症例に対応すると案内されています。一方で、具体的にどのような歯並びが適応外になるかについては、公式サイトで明確な記載を確認できませんでした。この記事で推測を書くことはしません。
ただし、マウスピース矯正には全般に共通する制約があります。一般に次のようなケースは、マウスピース単独での対応が難しく、ワイヤー矯正や外科的な処置を含めた検討が必要になることがあります。
- あごの骨格そのものにずれの原因があるケース
- 歯を大きく移動させる必要があるケース
- 抜歯を伴い、大きな隙間を閉じる必要があるケース
- 歯周病や未処置のむし歯があり、先に治療が必要な状態
自分が該当するかどうかは、精密検査を受けたうえで歯科医師が個別に判断する領域です。オンライン診断の結果だけで結論を出さず、来院しての検査結果を待つのが確実です。他のマウスピース矯正サービスの料金の考え方もあわせて見ておきたい方は、以下の記事も参考になります。



治療の流れ
公式サイトで案内されている流れは以下の通りです。計画の作成やマウスピースの製作に時間がかかる点は、スケジュールを考えるうえで知っておくと役立ちます。
- オンラインでの無料診断:写真を送って適応の可能性を確認します
- 歯科医院での精密検査:3Dスキャンやレントゲン撮影を行います
- 3D治療計画の作成:約3週間かかると案内されています
- 治療計画をオンラインで説明:仕上がりの見通しを共有してもらいます
- 内容に納得できた場合に支払い:計画を見てから決められる順序です
- マウスピースの製作:約1ヶ月かかると案内されています
- 歯科医院でマウスピースを受け取り、治療開始
治療計画の作成に約3週間、マウスピースの製作に約1ヶ月という案内から逆算すると、オンライン診断から実際に装着を始めるまでには2ヶ月前後の準備期間を見込んでおくのが現実的です。「結婚式までに」といった目標がある場合は、この期間を含めて逆算しておきましょう。
他のマウスピース矯正システムの仕組みもあわせて知っておきたい方は、以下の記事が参考になります。



通院回数を抑えられる選択肢を並べて考えたい方は、以下の記事もどうぞ。



ゼニュムが合いそうな人/別の方式も検討したい人
合いそうな人
- 治療計画を見てから支払うかどうか決めたい
- プランと対象範囲がはっきりしている方が判断しやすい
- 通院の回数を抑えたい
- 準備期間に2ヶ月前後かかっても問題ないスケジュール
別の方式も検討したい人
- 13歳未満、または永久歯が生え揃っていない
- 対面での細かなフォローを重視したい
- できるだけ早く装着を始めたい事情がある
- 骨格に起因する噛み合わせのずれを指摘されたことがある
始める前に確認しておきたいこと
1. オンライン診断と精密検査は別物
オンライン診断は適応の可能性を見るための入り口です。正式な治療計画は歯科医院での3Dスキャン後に作成されます。オンラインの結果だけで契約や予算を固めないようにしましょう。
2. 通算でかかる費用
プラン料金に加えて、精密検査費(税込22,000円〜33,000円)が別途かかります。さらに保定期間のリテーナー費用の扱いも確認しておきたい項目です。「開始から保定まで通算でいくらか」を相談時に聞いておきましょう。
3. 提携歯科医院の場所
精密検査とマウスピースの受け取りには来院が必要です。通える範囲に提携医院があるかを、申し込みの前に確認しておくと安心です。
4. 中断したくなったときの条件
途中で矯正をやめたくなる可能性はゼロではありません。返金ポリシーや契約の扱いは条件によって異なるため、契約前に書面で確認しておくことをおすすめします。なお、歯を動かしている途中で中断すると中途半端な状態になるリスクがあります。
よくある質問
Q. オンライン診断だけで治療内容は決まりますか?
決まりません。オンライン診断は適応の可能性を確認する段階で、正式な治療計画は歯科医院での精密検査を経て作成されます。検査の結果、判断が変わることもあります。
Q. 何歳から受けられますか?
公式サイトでは13歳以上で永久歯がすべて生え変わっている方が対象と案内されています。該当するかどうか判断に迷う場合は、相談時に確認してください。
Q. 治療計画を見てから断ることはできますか?
公式サイトで案内されている流れでは、治療計画の説明を受けて内容に納得できた場合に支払いへ進む順序になっています。計画を確認したうえで判断できる設計です。
Q. 追加のマウスピースが必要になったら費用はかかりますか?
公式サイトでは、追加治療となった際の追加マウスピース料金は無料と案内されています。ただし条件の詳細は変更されることがあるため、契約前に確認しておきましょう。
Q. 痛みはありますか?
新しいマウスピースに交換した直後は締め付け感や違和感を覚えることがあります。感じ方には個人差が大きいため、つらいと感じたときに相談できる窓口があるかを事前に確かめておくとよいでしょう。
Q. 保険は使えますか?
マウスピース矯正は基本的に保険適用外の自費診療です。ただし治療目的と認められる歯列矯正は医療費控除の対象になる可能性があるため、領収書は保管しておきましょう。判断に迷う場合は税務署や税理士に確認してください。
通院のたびに受け取る領収書は、1冊のファイルにまとめておくと申告のときに探す手間が省けます。


まとめ:プランの対象範囲と通算費用を押さえてから判断を
ゼニュムについて整理すると、判断材料になるのは次の点です。
- 日本では2021年から提供されており、2026年9月で展開5周年
- プランは3種類で、動かせる歯の範囲がプランごとに決まっている
- プラン料金とは別に精密検査費(税込22,000円〜33,000円)が必要
- 追加治療時の追加マウスピース料金は無料と案内されている
- 対象は13歳以上で永久歯が生え揃っている方
- オンライン診断は入り口で、精密検査とマウスピース受け取りは来院が必要
- 治療計画の作成に約3週間、製作に約1ヶ月の準備期間
料金やキャンペーンの内容は時期によって変わりますし、ネット上の情報は更新のタイミングにばらつきがあります。最終的にはオンライン診断から精密検査へ進み、自分の口の状態にもとづく治療計画と見積もりを見せてもらったうえで判断するのが確実です。計画を確認してから支払いに進める流れになっているので、その段階でじっくり考えて構いません。
参考リンク:
※本記事の料金・プラン・適応に関する記載は2026年8月時点で公式サイトに掲載されていた情報にもとづきます。内容は変更される場合がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。治療の適否は歯科医師の診断によります。


